第6回:昭和・平成 〜戦後の着物文化と現代の着物事情〜
昭和(1926〜1989年)、平成(1989〜2019年)の時代は、日本の生活様式が大きく変化した時代です。特に戦後は洋服が一般化し、着物を日常的に着る人が減少しました。しかし、その一方で、着物はフォーマルウェアとしての価値を持つようになり、現代に続く着物文化の基盤が築かれました。
💡 戦後、日本人はなぜ着物を着なくなったのか?
💡 昭和・平成時代の着物文化の変化とは?
💡 現代の着物はどのような場面で着られているのか?
💡 昭和・平成時代の着物文化の変化とは?
💡 現代の着物はどのような場面で着られているのか?
昭和時代:着物の衰退とフォーマル化
昭和初期にはまだ日常着としての着物文化が残っていましたが、戦後になると洋服が一般的な生活着として広まり、着物は徐々に特別な日の装いへと変化しました。
昭和時代の着物の変化:
- 戦前: 着物は日常着として広く着られていた
- 戦後: 洋服が普及し、着物はフォーマルウェア化
- 高度経済成長期: 結婚式・成人式・お茶・お花など特定の場面でのみ着用されるように
着物のフォーマル化とTPOの確立
昭和後期には、着物は「礼装・準礼装・略礼装」といったフォーマルウェアとしてのルールが確立し、特定の場面で着られるものとなりました。
昭和時代に確立された着物のTPO:
- 結婚式: 訪問着・留袖・振袖
- 成人式: 振袖
- 卒業式: 袴
- 茶道・華道・歌舞伎鑑賞: 色無地や小紋
平成時代:着物のカジュアル化と新たな楽しみ方
平成時代に入ると、着物はフォーマルな場だけでなく、日常のファッションとして「カジュアル着物」という新たなスタイルが注目されるようになりました。
平成時代の着物文化の特徴:
- カジュアル着物の流行: ポリエステル素材の洗える着物が登場
- レンタル着物の普及: 観光地での着物レンタルが人気に
- SNSでの発信: 若い世代が着物コーデを楽しむ文化が広がる
昭和・平成時代の着物が現代に与えた影響
この時代に確立されたフォーマルウェアとしての着物文化は、現代の結婚式や成人式での着物着用の習慣につながっています。
また、平成時代に生まれたカジュアル着物文化は、現在の「着物をもっと自由に楽しむ」動きの原点とも言えます。
次回予告:未来の着物 〜現代の着物スタイルとこれからの可能性〜
令和時代、着物はさらに多様化し、新しいスタイルが次々と生まれています。次回は、「未来の着物 〜現代の着物スタイルとこれからの可能性〜」をお届けします。
